暖かくて孤独

伝えても仕方ない蟠りを違う色に変えてくれるような人を手放そうとしている。私の頭の中をいっぱいにして、けれど寂しさを残すような人といる意味なんてあるのだろうか。

人混みも途端に暗闇で、冷たい蒼穹

寂しいなんて簡単に/わかりっこないよ まだ

壁を作って過ごすことは平和で暖かくて孤独。そうやって守ろうとして守れず今の暮らしがある。壁がない関係は難しくて感情が疲れてしまうことも多いけれど、侵害されない小さな世界があったよ。とても愛おしくて離れ難い世界。

この小さな世界を離れたら、暖かい孤独に棲むことになる。一度も耐えられなかった場所で私はやっていけるだろうか。自分でもわからない苦しさでいっぱいになった時、誰が背中をさすってくれるのだろう。醜い後遺症を誰が受け入れてくれるのだろう。辛いこと、悲しいこと、誰に伝えたらいいのだろう。

誰も私を必要としないことなど分かっている。自分のことは自分でどうにかするしかない。だからこそ、私はここが大切だった。

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