烏瓜

久々に夜中に1人で泣いた。寂しかった、あの頃の様にひとりで泣くことしかできなかった。環境が変わり対象が変わり、それでも寂しく思ってしまうのはいまだに救われていないからなのだろう。

あの夜をいつになったら忘れるのだろうか。生々しい感情、夏の夜なのに冷たい空気、世界で1番好きな人にすら愛されなかった事実、軽蔑しても大切だと感じてしまう。他人なのだから同じにはなれないと諦めるのはいいが、目の前の人を誰かと重ねることは失礼でしかないのに。

あの人を許してはいない。簡単に信じることができなくなった私は、面倒な人間に成り果ててしまったではないか。決して許せないのだから、いい加減私の中から消えて欲しい。

自由になりたい。悲しいことを恐れずに誰かを信じて大切にしたい。同じ結末を感じて1人で泣く夜なんてこないでほしい。寂しさなんて存在しなくていい。寂しい。

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